スピリチュアル症候群

アセンションが進行中の真っ只中、地球上で起こる異常気象にも驚かなくなってはいるものの、潜在意識は不安で一杯な人もいるでしょう。
「スピリチュアル」という言葉が定着して十年以上経ちます。
精神世界への関心が高まり、霊的な生き方に関心を持ち、多くの本を読んだり、セミナーに出かけたり、ヒーラーになりたいと願い、本気でそのときは我武者羅に頑張ったことでしょう。
しかし、自分のエゴを満たすためや現実逃避のために、スピリチュアルに興味を持った人も少なくないでしょう。
例えば、数年前まで流行っていた前世占い。今の自分が華やかな暮らしでないために、前世ではヨーロッパ人の貴族やお姫様、皇帝、日本の侍など等と告げられる事を期待して占いジプシーになった人もいるほどです。
前世と現世、生まれる場所は異なっても、性格や生き方は雲泥の差はないでしょう。
3百年前ぐらいであれば、地球上の人口も少なく、アメリカ、カナダ、オーストラリアなども国として存在しておらず、欧州が中心として栄えていますし、フランス革命が起きた理由も95%以上の人が貴族の為に働き、庶民はパンも買えない不満が爆発して、貴族達もギロチンで首を落とされてしまいました。
この21世紀は物質を基準とした生き方から脱皮することを試されているのです。
多くの高価な物を持っていたからと言って、心が満たされないからこそ、癒しを求め、人々が心の世界に目を向け始めました。
心が癒されるには、外の世界では満たされないのです。
スピリチュアルとはおままごとではないのです。スピリチュアル・ブームとして足を踏み入れてしまったがために、その落とし穴に気づいていない人も増えて来ているように感じます。

物質世界から逃避するために、スピリチュアルな世界を求めようとする人。
自分のエゴを満たすために、スピリチュアルを道具として使おうとする人。
現実から外れてしまい、他人と協調できなくなってしまった人。

「スピリチュアル」を実践している方々の中には、このような人達が多く見られることも事実でしょう。
さらには、スピリチュアルな本を沢山読み、スピリチュアルなカウンセリングを受けたりしても、何も変わらない、変わっていない人も少なくないでしょう。
どうしてでしょうか?
多くのスピリチュアル本を読み漁ったのに、変わっていないのはなぜでしょう。
それは、その人、その人には潜在意識の中に色々な気持ちがぎっしりと詰まっています。
人を妬む、人を憎む、人を許せない、人が羨ましい、狭い信念、自己否定、自己限定、罪悪感、思い込み、親や社会から引き継いだプログラミングが詰まっています。
スピリチュアルな本を読み、いくら素晴らしいメッセージを貰ったとしても、その時は「変わろう!」と目が覚める気持ちになり、浄化された気分になっても、しばらくすると、元の生活、元の自分に戻っている自分に気づいてない人もいるでしょう。
仏教には内観法というのがあります。
自分が生まれて関係する人、母、父、友人、同僚、結婚相手、子供。
じっくりと自分と向き合うことをすることで、自分の潜在意識の中で制限されていた思いに気づき、自分自身の意思で解放してあげることが出来るのです。
何に制限されていたのか、理解出来れば、解放できることでしょう。
人間は、潜在意識の中にマイナスな思いを保留にしたまま、いくら素晴らしい言葉を聞いても、その場では感動しても、なかなか変われないものです。
つまり、心の癖を変えない限り、元の自分に戻ってしまいます。
それほど大きな影響を齎すのが、潜在意識でしょう。
大木で言えば、大きな根が大地に根付き、立派になるのです。
表面だけ綺麗でも、本質が変わってなければ、いつの日かには、重たい鉄の鎧を外したくなることでしょう。
本当の自分を探すのは、自分自身で分かるには困難です。
もちろん、釈迦やキリストは自分の役目を理解していたので、大きな使命を果たすことが出来ました。
真理の探究は並大抵の努力では達成しません。
大きな大志を抱いていなくても、自分の欠点に寛大になり、日々の生活の中で、現実逃避をしないことです。
辛いから逃げるのではなく、辛い中に真理が存在しているのです。
自分と向き合うことを忘れてはいけません。
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多謝

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